形成外科

後期研修プログラム

理念・特徴

理念

形成外科は患者の外表面に現れた先天性、後天性のあらゆる変形・異常を治療する科です。
聖マリアンナ医科大学形成外科は、1973年に開設されて以来、形成外科全般の治療を行うと共に、第一線で活躍する多くの形成外科医を輩出してきました。当科では、日本でトップレベルの形成外科治療を行うことができる医師を育てることを目標としています。

特徴

形成外科全般に日本で最高レベルの形成外科的手術手技を学ぶことができます。また現在の梶川教授、相原病院教授は、マイクロサージャリーを駆使した遊離組織移植のスペシャリストであり、頭頸部再建や乳房再建の分野で、日本で有数の実績を誇ります。また培養表皮移植や多血小板血漿を用いた再生医療の分野で、日本の最先端技術の治療を行っています。

研修病院

聖マリアンナ医科大学病院、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院、川崎市立多摩病院

プログラム統括責任者、指導医

【統括責任者】:梶川明義
【指導医】:梶川明義、相原正記、館下 亨、菅谷文人、林 京子、関 征央

ローテーションプログラム例

本人の希望により、臨床研修優先と学位取得優先のスケジュールを組みます。基本的に大学病院を中心に、上記の3病院で研修し、国内外の学会発表も行います。この他、本人の希望により、がんセンターやこども病院での研修をスケジュールに組み入れることも可能です。
6年目終了後、全員が形成外科専門医の取得を目指します。また多くの人が学位取得を目指しますが、希望により美容外科などで開業する人もいます。

到達目標

一般目標

形成外科疾患患者の特異性を理解し、「自他相愛」の精神で、患者の立場に立った医療を実践できる形成外科医になることを目標とします。各人には形成外科的疾患とその治療法をよく理解し、専門医を取得するに十分な手術手技を修得するだけでなく、日本のトップレベルの形成外科医になるように指導します。

行動目標

(1)手術手技の習得
①1~2年目
この時期には“傷を綺麗に治す”ということを学び身につけてもらいます。組織の血行状態を見極め、組織に愛護的な扱う皮膚縫合法を修得します。形成外科医には一般的な臨床研修で学ぶ以上のレベルの創傷処理技術が求められます。
1)正しい皮膚切開・縫合
2)Z形成術と簡単な皮弁作成術
3)植皮術(全層植皮、分層植皮、網状植皮)
4)熱傷、顔面挫創の治療
5)皮膚良性腫瘍の治療
6)副耳、耳垂裂の形成術
7)鼻骨骨折・頬骨弓骨折の下顎骨骨折の治療
8)レーザー治療
9)陥入爪の治療

②3~4年目
2年間の形成外科研修をふまえ、専門医取得のためブラッシュアップする時期です。レベルに応じて、指導医の指導の下、執刀が任されます。
またマイクロサージャンを目指す者は、この時期からラットを用いた顕微鏡下血管吻合のトレーニングも開始し、臨床手術でも助手としてマイクロサージャリーに参加します。
後期臨床研修開始時から大学院へ進学した人は、この時期に研究の遂行と論文の執筆が求められます。形成外科専攻の大学院では、指導教官の指導を受けて、現在まで多くの優れた研究が行われ、国内外で高い評価を受けています。
1)頬骨骨折、Le fort型骨折の治療
2)唇裂、口蓋裂の形成術
3)小耳症など耳介変形の治療
4)多指症、合指症の形成術
5)皮膚悪性腫瘍の治療
6)筋皮弁作成術
7)褥瘡、難治性潰瘍の治療
8)眼瞼形成術

③5年目以降
マイクロサージャリーを含め、あらゆる手術の術者として経験を積みます。また若い研修医の指導も行ってもらいます。

(2)術前管理
①手術法のプランニングができること
②合併症を防ぐための術前評価と関連他診療科へのコンサルトができること

(3)術後管理
①合併症に対し指導医へ報告するとともに、適切に対応できる
②創傷治癒を阻害する要因を早期に発見し、対処できる

(4)外来診療
①形成外科疾患を体系的に理解し、患者に治療法が説明できる
②術後の指導、経過観察が適切に行える

評価

5年目以降「形成外科専門医」の資格取得を目指します。

認定医、専門医の取得

日本形成外科学会専門医の受験資格は2年間の初期臨床研修以外に形成外科学会認定施設で4年以上の臨床経験が必要です。さらに専門医取得には下記の11項目中の8項目以上で一定レベル以上の10症例を執刀する必要があります。
①新鮮熱傷 ②顔面骨骨折および顔面軟部組織損傷 ③唇裂、口蓋裂 ④手、足の先天異常、外傷 ⑤その他の先天異常 ⑥母斑、血管腫、良性腫瘍 ⑦悪性腫瘍およびそれに関連する再建 ⑧瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイド ⑨褥瘡、難治性潰瘍 ⑩美容外科 ⑪その他
書類審査の上、筆記と面接による形成外科専門医試験に合格するのが目標です。
この他、当科で研修することにより、頭蓋顎顔面外科学会専門医、創傷外科学会専門医、皮膚腫瘍外科指導専門医、熱傷学会専門医、手の外科学会専門医などの取得も可能です。

診療実績

過去3年間の手術実績
2014年 入院手術 297例 外来手術 469例
2015年      295例      358例
2016年      332例      336例

研究活動

培養皮膚移植に関する研究、多血小板血漿による創傷治癒に関する研究、遊離組織移植法に関する研究など。

学会、研究会など(国内学会、国際学会)

日本形成外科学会、日本マイクロサージャリー学会、日本頭蓋顎顔面外科学会、日本頭頸部癌学
会、日本創傷外科学会、日本形成外科手術手技学会、日本乳癌学会、日本乳房オンコプラスティ
ックサージャリー学会、日本美容外科学会、日本熱傷学会、日本褥瘡学会、日本手の外科学会、国際形成外科
学会、国際マイクロサージャリー学会

進路

学位、専門医資格を取得し、大学病院で勤務を続ける人もいれば、開業を志望する人もあり、各人の希望に合わせて、指導、支援します。

ホームページ・資料請求・問合せ先

〒216-8511  川崎市宮前区菅生2-16-1
聖マリアンナ医科大学 形成外科
TEL: 044-977-8111(内線3567) FAX: 044-975-3290
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