血液内科

後期研修プログラム

理念・特徴

理念

血液内科は、血液疾患を対象とする診療科で、白血病・リンパ腫・多発性骨髄腫などの腫瘍や、再生不良性貧血・溶血性貧血など非腫瘍性疾患を診療している。
最善の結果を得るためには光学顕微鏡から分子レベルまでの診断技術を駆使し、正しい診断を下さなければならない。また、年々開発されつつある新薬や新治療技術を積極的に学びつつ、適切な治療戦略をたて、良質の医療を提供する責務を担っている。

特徴

当科では一般的な化学療法だけではなく、rituximabやimachinibなどの分子標的治療、thalidomideなどの血管増生抑制薬、all trans retinoic acidや亜砒酸による分化誘導療法も数多く行っている。造血幹細胞移植は、本院は血縁・非血縁を問わず行っており、骨髄移植推進財団や臍帯血バンクの指定移植施設になっている。
また、染色体分析を積極的に行ない、造血器腫瘍の層別化を試みている。このことは、より良好な治療選択につながる。

研修病院

聖マリアンナ医科大学病院、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院

プログラム統括責任者、指導医

統括責任者:三浦偉久男
指導医:井上靖之

到達目標

A. 将来血液内科以外の専門医を目指す内科専修生のための研修
血液内科では、入院患者の80%が化学療法を施行するため、多くの合併症を経験します。この経験は、将来血液以外を専門とする医師にも大いに役立つものです。また,骨髄穿刺、腰椎穿刺、胸水・腹水穿刺などの検査、中心静脈カテーテル挿入、薬剤の髄注などの処置が多いのも当科の特徴です。これらは内科の基本的手技であり、初期臨床研修で経験数の少ない医師には良い研修が出来ると考えます。
当科では以下の目標を定め研修をしていただくこととしています。

一般目標(GIO)
1) 内科全般の知識を元に,血液疾患を診断・治療するに足る,
基本的な知識・技量・態度を習得する。
2)血液疾患の病態を把握するために適切な検査を施行する。
3)血液疾患の治療および合併症を治療する為の全身管理を習得する。
4)患者,家族の間に信頼関係を築き、病態、予後、治療方針の説明ができる。
5)終末期患者の精神的、肉体的な緩和医療を習得する。

行動目標(SBOs)
1:知識と診察
1)患者、家族と面接を行い正確な病歴を聴取し記載する。
2)全身の身体所見を正確に把握し記載できる。
3)血液の基礎的知識と疾患についての正しい知識を習得する。

2:基本的検査
1) 必要に応じて検査を実施(施行)し、結果を解釈できる。
血液検査、生化学検査、骨髄検査、染色体・遺伝子検査
2) 専門家の意見に基づき結果を解釈できる。
細胞診、病理学的検査、内視鏡検査

3:治療法と症例経験,合併症
1)疾病に対する治療適応を選定(実施)できる。
2)薬物の処方、輸血、輸液、抗菌薬の使用、ステロイドホルモン剤。
3)抗癌剤(指導医と協議の下)、放射線治療や外科的治療の依頼。
4)中心静脈栄養管理,食事療法,療養指導(医療費)。
基本手技:中心静脈カテーテル挿入、骨髄穿刺・生検、抗腫瘍剤の髄注、
造血幹細胞採取

4:説明
1)患者および家族に、病態・治療方針・予後を丁寧かつ分かり易く説明し、
インフォームドコンセントを得る。
2)患者および家族の状況を考慮し、良好な信頼関係を構築する。
3)患者および家族のプライバシーに配慮する。

5: 緩和医療・終末期医療
1)患者の状態と治療状況を考慮し、疼痛を除去し、ストレスを軽減する。
2)患者および家族の社会立場に十分配慮する。
3)死に向かう患者を精神的にも肉体的にも安らかになれるよう心がける。
4)死後の説明、死亡診断書作成などの法的処置が行なえる。

B. 将来血液専門医を目指す内科専修生のための研修
血液の治療を目指す医師は、指導医の指導の下に疾患を診断し、治療方針を決定します。医師として大切なことは、自ら決定することです。当科では経験豊かな指導医が内科専修医とチームを組んで患者の治療に当たり、内科専修医の指導に当たります。

一般目標(GIO)
1)内科全般の知識を元に、血液疾患を診断、治療するに足る、
知識、技量、態度を習得、洗練する。
2)血液疾患の病態を把握するために適切な検査を施行する。
3)血液疾患の治療および合併症の治療を実施する。
4)患者、家族の間に信頼関係を築き、病態、予後、治療方針の説明をする。
5)終末期患者精神的、肉体的な緩和医療を実施する。

*専門医の取得について
血液専門医を取得するには、指定の施設で内科認定医取得後3年間の研修が必要です。
当大学では大学病院本院と横浜市西部病院が指定施設です。
3年間研修後、赤血球系疾患、白血球系疾患、出血・凝固系疾患のサマリーによる審査と試験に合格する必要があります。
当科で内科認定取得後3年間研修を行った場合、血液専門医を取得するに十分な症例を経験することが出来ます。
臨床腫瘍専門医(化学療法専門医)取得には血液症例の経験も必須になります。
3-4ヶ月のローテーションで血液疾患の治療の概要を把握することが可能です。

*血液内科研修の場
大学病院本院と横浜市西部病院に血液内科があります。
どちらの施設でも,一般的な血液疾患の治療から造血細胞移植に至るまでの治療が行えます。

基本手技の習得

日本内科学会認定内科医、日本内科学会総合内科専門医、日本病院総合診療医学会認定医、日本プライマリ・ケア連合学会認定医、日本感染症学会専門医、日本感染症学会指導医、日本化学療法学会抗菌化学療法認定医、日本化学療法学会抗菌化学療法指導医

診療実績

急性骨髄性白血病:8   骨髄異形成症候群:29  悪性リンパ腫:51
多発性骨髄腫:12   急性リンパ性白血病:1  再生不良性貧血:4

研究活動

1.難治性白血病に体する標準的治療法の確立に関する研究
2.分子基盤に基づく難治性リンパ系腫瘍の病態解析と診断・治療法開発に関する研究
3.造血器腫瘍における染色体転座に関する研究
4.EBウイルスとNK/T細胞腫瘍に関する研究
5.造血幹細胞移植時の免疫抑制剤の薬物動態に関する研究

学会、研究会など(国内学会、国際学会)

日本内科学会、日本血液学会、日本造血細胞移植学会、神奈川血液研究会 など。

ホームページ・資料請求・問合せ先

血液内科医局(内線3307)